不登校、引きこもり、ニートの治しかた~専門心理カウンセリングで用いられる早期解決の対処法

不登校、引きこもりの専門カウンセリングを行って25年。どこに相談しても解決できない人たちのための心理カウンセラー、天地真理があなたの家庭を立て直します

たくさん歩こう

ブログを書くのが久しぶりになってしまいました。

子育てが終わってしまい、色々と身辺整理するのに

手間取ってしまいました。

でも、また復活します!どうぞよろしくお願いします。

 

真夏はもうすぐそこ。梅雨の晴れ間にお散歩しませんか?

 

晴れた日は、子どもと一緒に外に出かけてみてください。

子育ての気分転換にもなりますよ。

 

私の保育所に2歳の女の子がいます。

一人娘さんで保育所の送迎はお母さん、お父さんがいつも抱っこ。

 

お家ではあまり歩かせてはいないのでしょうか?

お散歩のときはよくつまづいたり、ころんだりします。

 

そのお母さんが「明日からスイミングに通わせます。」

と嬉しそうに話してくれました。

 

え?そっち?

歩くこともおぼつかないのに、先にスイミング?

娘に話すと「地上で生活する気ないのかな?」と笑っていました。

 

別の3歳の男の子のお母さんも「英会話習わせます」と言います。

3歳にしては日本語もなかなか喋られないようなのですが‥。

 

将来、泳げるようになって欲しい、英語がわかるようになって欲しい。

 

先の事にとらわれすぎて、いま必要なことは見えていないのでしょうか?

 

もちろんスイミングも英会話もいずれ必要かもしれません。

でも2、3歳の頃は歩かせてください。

 

まぁ、歩けるところまでどんどん歩かせてみてください。

 

歩きながらお話したり、道にあるおもしろいもの見つけたり、子どもにとってはそれが楽しい遊びなんです。

 

子どもとどう接したらいいかわからないお母さんにも一緒に歩くことなら簡単なはずです。

 

どうかこれが無駄な時間だとは思わないで。

 

ついつい、こんなことするならお稽古事をさせたい!とお母さんは思いがちですが、子どもたちは私たち保育士にいつも話してくれるのです。

 

「お父さんがお皿洗ってくれたからお母さんに絵本読んでもらってん」

「おさんぽで、ワンワンみた」

「そうなんや、よかったね」

 

嬉しそうに話してくれる子どもたちにこちらまで笑顔になります。

 

そして、今は子育てが必死でわからないかもしれないのですが、この無駄な時間こそが私たち母親にとってとても大切な思い出という宝物になっていくのです。

 

 

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神社でちょっと休憩

 

本当に治せるカウンセリングオフィスの選び方

心理カウンセリングは口コミ、紹介のない仕事

カウンセリングは個人のプライバシーを守るために完全予約制でおこなうところがほとんどです。
ですから、相談者が行列をなすということはありません。
 
あるとすれば、それはカウンセリングオフィスではなく精神科や心療内科でしょう。
 
ただ予約が詰まっていて、1時間単位で次々にこなしていくというところはあるようです。
 
そんな混んでいるカウンセリングオフィスなら、果たして納得の結果を出してくれるでしょうか。
 
それは、あなたがカウンセリングになにを求めるかによります。
 
カウンセリングというのは、一般の病院、あるいは商店と違って人からの紹介というのはまずありません。
 
自分がカウンセリングにかかっていることを人に言いふらす人は、ほとんどいないからです。
とくに深刻な症状や悩みであれば、なおさらです。
 
にもかかわらず1時間単位で次々と相談者がやって来るというのは、どういうことでしょうか。


固定客がつくカウンセリングの実情

毎日予約が詰まっているというところは、おなじ人が何年も定期的にかよっているというところが大半です。
 
これは問題、悩みを解決するというよりも、話を聞いてもらって気持ちをスッキリさせるというリラクゼーション的なカウンセリングを提供しているからです。
 
週1回かよってくる常連さんが50人もいれば、毎日1。2時間単位でビッチリ埋まりますから、そのような固定客をつかむ経営的手腕は高度なレベルにあると言えるでしょう。
 
ですから、あなたが日々の生活のなかで強いストレスをかかえていて、週に1回ぐらい全部気持ちを吐きだしてスッキリしたい、というご希望をおもちでしたらそのような行列のできるカウンセリングオフィスを選択されるといいでしょう。
 
ひとつ注意点があるとすれば、おなじ行列のできるカウンセリングオフィスでも、宣伝広告を派手にうっていたり、ホームページに大金をかけて検索で上位に出るような対策を施していたりすることで、予約がいっぱいになっているというところもあります。
 
このようなところは莫大な経費がかかっているため法外な料金をとられたりすることもあるので、こちら【カウンセリング選びの3条件】でお話しした条件に当てはまるかどうかチェックしながらホームページをしっかり読んでいってもらえばいいと思います。
 

治すカウンセリングの実情

ラクゼーション的な心理カウンセリングに対して、心身の不調を治すためのカウンセリング、生活上の問題を解決するためのカウンセリングは、悩みが解消された人はもうかよってくることはありません。
 
ですから、毎日安定して相談者がやってくるというものでもありません。
 
ただし1回のカウンセリング時間は、ふつう1時間という短時間で終わることはありません。
 
催眠療法箱庭療法だけなら1時間ですむこともありますが、本当に結果をだすためにはそれ以外のカウンセリングもあわせておこなうことが必要ですから、最低90分はかかります。
 
また、深刻な悩みをかかえている相談者の話を聞いたり、心の深いところまでわけ入ったりする場合は、2時間、3時間かかることも珍しくありません。
 
ですから、看板には各種の心理療法で治すとか、お悩み解決などとうたっていても、1時間のカウンセリングが基本となっているところやマッサージセンターのようにスタッフが大勢いるところなどは、どれだけはやっていても、なかなかいい結果はでないはずです。
 
そのようなところは、電話での問い合わせの応対ですぐわかると思いますので、神経症などの症状や深刻な悩みを解決してもらいたい場合は避けたほうがいいでしょう。
 
まとめ
基本的にカウンセリングには口コミはない
予約が詰まっているところはリラクゼーション的なカウンセリングである
治すカウンセリングは1回あたりの時間が長い

カウンセリング選びの3条件

怪しいカウンセリングオフィス、危険なカウンセラーの見分け方

近年の心理ブームでカウンセリングオフィスも格段に増えてきました。
 
選択肢がそれだけ広がったのはいいことですが、技術レベルも様々なので受診時には注意が必要です。
 
それでは、どうすれば自分にあった良いカウンセラーをみつけることができるのでしょうか。
 
基本は、そのオフィスのホームページで判断することになります。
 
今どきホームページをもっていないカウンセリングオフィスはないでしょうから、ホームページをもっているだけでは良いカウンセラーとは言えませんが、ホームページがないというのは論外です。
 
それでは、お金をかけた立派なホームページであればいいのかというと、もちろんそうではありません。
やはり大事なのは、その内容です。

必須3条件

カウンセリングオフィスのホームページというのは、カウンセラーがどんな人間なのか、どのようなカウンセリングや心理療法を提供しているのか、そして、料金はいくらなのかということを明確に伝えていなければなりません。
 
この3つのどれが欠けていてもいけません。
 
ホームページは、悩みを抱えている人に希望に応じた適切なカウンセリングが受けられるかどうか判断してもらう大切なツールだからです。
 
ですから、いずれかが欠けているところは、外したほうがいいでしょう。 


ヘタは理由にならない

3条件を満たしてないのは、ホームページの作り方がヘタなだけ、という言い訳は通用しません。
 
 
ヘタなデザインのホームページであったり、自分で撮った写真を使っていたり、無料で使えるホームページサービスを使っていたりしても、読者はそんなことは気にしていません。
 
それよりも
【自分がカウンセリングを受けるにあたって、必要なことがきちんと文章で伝えられているかどうか】
本気で悩んでいる人は、そこに一番注目しているのです。
 
ですから、さきに挙げた3条件は絶対に必要なのです
 
そもそも心理カウンセラーは人の心を扱うプロなのですから、人に安心感を与えて、信頼してもらうために何が必要なのかがわかっていないというのは、その時点でカウンセラーとしての技量が不十分であると表明しているようなものです。
 
そういった意味でも上に挙げた3条件を満たしていないところは避けたほうがいいでしょう。

条件を隠す理由

検索で上位に表示されるように対策を施したホームページ作成はプロなのに、肝心の内容が素人というものが結構あります。
 
これはホームページの作り方がヘタで必要な3条件を載せていないというよりも、隠さなければならない理由があるというところが多いようです。
 
経験、実績がほとんどなかったり、紹介できるほど多彩な技術を持っていなかったり。
 
あるいは、これは不登校や引きこもりなど子供のカウンセリングを行うところに多いのですが、料金を人によって変えるため載せていないというところもあります。

つまり、両親の仕事など家庭の経済状態を知ったうえで料金や通院頻度が変わってくるということです。
 
多彩な技術はなくても、ひとつの技術だけでも極めていれば問題ありません。そんな人のホームページは内容が濃いはずですからすぐにわかります。
 
ですから注意が必要なのは、料金は問い合わせをしてからとか、載せていてもいくつもリンクをたどった先に小さく書いてあるというところになるでしょう。
 
だいたい必要なことを堂々と載せられないというのは、後ろめたいことがあったり、怪しいことを考えていたりするというのが、心理学の初歩の初歩ですからね。
 
心理カウンセリングというのは資格がなくても誰でも開業できるので、カウンセラー選びは慎重に行ってください。
 
まとめ
ホームページで判断する場合、次のようなところは要注意になります。

  • 具体的なカウンセリング手法や心理療法の詳細がわかりづらい、うすっぺらい内容である
  • カウンセラーの実績や経験、人となりがわかりづらい
  • 料金体系がハッキリしていない、隠している

この3つをしっかりとチェックすれば、怪しいカウンセリングオフィスや未熟な、あるいは危険なカウンセラーにあたってしまう危険性をグッと下げることができるでしょう。

カウンセリングにかかる時間は?

カウンセリングの種類で時間も変わる

だいたいのカウンセリングオフィスでは1回60~90分というところが多いようですが、2時間、3時間というところもあります。
 
この違いはどこからくるのかというと、そのオフィスで提供しているカウンセリングの種類にあります。
この種類というのは、カウンセリングの手法のことではありません。
 
何かといえば、
【治すカウンセリング、問題を解決するカウンセリング】
なのか、
【治さないカウンセリング、解決しないカウンセリング】
なのかということです。
 
どういう意味か、例えで説明しましょう。
 
街のいたるところにあるマッサージサロン、あいかわらずはやっていますね。
腕のいいマッサージ師に肩や首のコリや腰の張りなどにマッサージを受けると、とても気持ちよくて癒されますね。
 
でも、それで根本的な問題が解決して、症状が出なくなるわけではありません。
ですから、腰痛や肩こりで何年も何十年もマッサージにかかり続けている人がほとんどですね。
 
カウンセリングでも、相談者の話を聞きながら心のうちを吐きだしてもらいスッキリしてもらうという癒しのカウンセリングがあります。
 
また、相談者の心をはげしく揺さぶって感情を吐き出させてスッキリさせるようなカウンセリングもあります。
以前、テレビで心屋仁之助さんがやっていましたね。
 
これらのカウンセリングは一時的に気持ちを落ち着かせたり、スッキリさせたりするだけのものなのです。
ですから、現実的な悩みや根本的な問題が解消されるわけではないので定期的な受診は必要です。
 
それは相談者もあらかじめ納得していることなので、マッサージを受けるような感覚で、60分コース、90分コースというカウンセリングで時間が来たから『ハイ、終わり』となっても問題ありません。
 
経営的には非常にうらやましい、イヤ、合理的なシステムです。

治しのカウンセリングはじっくり長時間

そんな癒しのカウンセリングに対して、治すカウンセリング、根本解決するカウンセリングはそうはいきません。
 
例えば、外科手術の途中で『1時間たったから今日はここまで』なんて言ってドクターが出ていってしまったら、全身麻酔も一気に覚めちゃうほど驚きますね。
 
カウンセリングも同様で、一刻も早く悩みを解決したいと相談者が話をしているのに、『時間がきたから続きはまた今度、聞きますね。受付で次回の予約をとって帰ってください』なんてこと言ってしまうと、次回は永遠に来ないでしょう。
 
ですから治しのカウンセリングの場合、初回はとくに時間に余裕をもたせて2時間以上はとるのが普通です。
 
このように一口に心理カウンセリングと言っても、癒しのカウンセリングと治しのカウンセリングの二種類あるので、時間も一概には言えません。
 
ですから、事前に自分がどちらを必要としているのか、そして、そのオフィスではどちらを提供しているのかを確かめることが必要です。
 
ちなみに、『カウンセリングにそんな違いなどない』というカウンセラーは、カウンセリングの意義、目的、効果を知らない素人カウンセラーだと考えられます。
 
まとめ

カウンセリング時間は、癒しか治しかによって異なる
癒し系は比較的短時間である
治し系、問題解決系は長時間である
受診前にどちらのカウンセリングを必要としているのかを明確にすること

カウンセリングで身体の病気も治るの?

メンタル(心の状態)が病気を引き起こす

心身症は意外と多い

心と身体は密接につながっています。
ですから、心の不調から身体的な不調や病気が起こってくることも珍しくありません。
 
ストレスがガンや糖尿病などの生活習慣病まで、ほぼ万病の原因になったり悪化させたりすることは、もう西洋医学的にも常識になっていますね。
 
ただ、そんな大病を引き起こすほど強力なストレスや精神的ショックでなくても、ふだんの心の状態やメンタル的な問題が身体に何らかの症状を引き起こすこともあります。
 
それを心身症と言います。
 
最近では、メンタルヘルスということがよく言われるようになりましたが、それはまさにそんな心から起こってくる病気、心身症がものすごく増えているからなのです。
 
引き起こされた症状がひどく、内科的疾患にまでなってくると、内科や心療内科での受診が必要です。
 
しかし、病院にかかったり、薬を飲んだりするほどの深刻な症状でもない場合や内科的治療だけではなかなか改善しない場合は、心理カウンセリング(心理療法も含む)で根本の原因である心を治療していくことが必要になります。

メンタルヘルスは重要

以下に、病院で治らないときに心理カウンセリングが効果を発揮する可能性の高い症状を挙げておきましょう。

この他にも、病名のつけられない症状、難病奇病なども心(メンタル)が原因であるケースが多々あります。
 
それでは、これらの症状に対して心理カウンセリングはどのように対処するのでしょうか。
 
西洋医学であれば症状を取り除く対症療法が中心になりますが、心理カウンセリングでは、症状を起こしている根本の原因、すなわち心の問題を解決すべくアプローチしていきます。
 
病院で解決できない身体の症状に対して、どのような手法で対処するのか興味をもたれる方も多いと思います。
 
それぞれの療法についての詳しいことは別の機会に述べていきますが、ここでは大まかなアプローチについて紹介しておきましょう。
 
心理学では人間は肉体、顕在意識、潜在意識という3つの要素で成り立っていると考えますので、心身症神経症、その他の病気に対して、この3つの面からアプローチしていくことになります。
 
ひとつ目の肉体に対するアプローチというのは、別に相手の身体に触れたりするというものではありません。
身体を使って何らかの行動をして心の状態を改善させるということです。
 
代表的なものに行動療法というのがありますが。そのほかにも絵をかいたり楽器を演奏したりするアートセラピーや演劇に参加する演劇療法などもあります。
 
2つ目の顕在意識に対するアプローチというのは、傾聴などに代表される療法としての心理カウンセリングです。
 
最後の潜在意識に対するアプローチというのは、代表的なのはやはり催眠療法です。
 
もちろん、ここに挙げた以外にも様々なカウンセリング手法はありますので、病院で解決困難な症状にお悩みの方は一度心理カウンセリングにかかってみることをおすすめします。
 
まとめ
ストレスだけでなく、メンタル(心の状態)が様々な病気を引き起こす
病院の治療だけでは治らない病気は、メンタル面の問題を疑ってみる

 

病院でも心理カウンセリングは受けられるの?

本物のカウンセリングは原則自費

最近では、心療内科や精神科でも心理カウンセリングが受けられるところもあります。
そのような病院では、保険がきくところときかないところがあるようですが、本当にそれでなんらかの効果が得られるのでしょうか。
 
ほんらい心理カウンセリングというのは医療行為ではないので、医学部では教えられることはありません。
ですから、もし病院でカウンセリングをおこなっているとしたら、臨床心理士などのカウンセラーをスタッフとして雇っているか、単なる問診をカウンセリングと称しているかのどちらかのケースがほとんどです。
 
保険の範囲でやっているところはたいてい後者の場合が多いもので、時間も10~20分程度になります。
これは病院経営の観点から考えると当たり前ですね。
 
医師が保険診療の患者の話を聞くのに1人、1時間もかけていたら経営がなりたちません。

病院でも心理カウンセラーが行う場合は自費

臨床心理士などの心理カウンセラーがスタッフとして病院にいる場合は、本物のカウンセリングを受けることができます。
 
ただし、カウンセリングは医療行為になりませんし、保険の不正請求をおこなわないかぎりどこからもお金は入ってこないので、患者側の自費負担になることが普通です。
 
ただ、医師の診察とセットになっていることが多いので、一般のカウンセリングオフィスでうけるよりすこし割安になっている場合もあります。
セット割になっているということですね。
 
ただしカウンセリング技法は、医師の治療に当たり障りのないものであることが大前提なので、患者の話を聴くだけの傾聴カウンセリングというところがほとんどです。
 
なお、最近では病院、医院で心理療法の一種である認知行動療法をおこなっているところも増えつつありますが、そのほとんどが個々の症状にあわせたマンツーマンの指導ではなく、複数人数でのグループセッションなので効果のほどはいまひとつというところです。
 
セッションの期間としては、基本的に週1回、全12回でワンクールとなっていて、3か月で効果が出なければまた3か月というかたちで進められています。
 
もちろん、認知行動療法の指導は専門の心理カウンセラーがおこなっていますので、そのようなグループセッションでも神経症や依存症などを克服できる人もいます。
 
ただし、認知行動療法はあくまでも行動を改善させることが主目的になるので、深層心理まで改善させるような高度な治療はできません。
 
そのような心理療法が必要な重度の症状にお悩みの方は、やはり独立してやっている専門の心理療法士にかかるほうがいいでしょう。
 
まとめ

  • 心理カウンセリングは保険はきかない
  • 病院での医師のカウンセリングは99%ただの問診である
  • 病院での心理カウンセラーのカウンセリングは自費である
  • 深層心理から改善させる高度な心理カウンセリング、心理療法は、専門の心理療法士に相談する

心理カウンセリングに初めてかかるときは?

料金は技術レベルに比例しない

 心理カウンセリングを受診するために用意しなければならないものは、とくにありません。
お財布ぐらいでいいでしょう。
病院ではないため保険はきかないので、少し余裕をもって用意しておくといいと思います。
 
料金の目安としては、1時間あたり6000円~15000円ぐらいです。
『1時間15000円って、カウンセリング界の最高権威の先生がやっているの?』
とビックリされるかもしれませんが、決してそうではありません。
中にはもっと高いところもあります。
 
それでは、なぜ料金が2倍も3倍も違ってくるのでしょうか。
 
その理由は、ひとつは店構えや宣伝の差になります。
都会の一等地に立派なオフィスをかまえていたり、受付だけのためのスタッフがいたり、『心理カウンセリング』や『心理療法』などと検索すると立派なホームページがつねに上位に出てくるようにして膨大な宣伝広告費をかけていたりと、このようなところはそれなりにランニングコストがかかっているので料金は高くなります。
 
また、自分を権威づけたり、技術に価値をもたせたりするために高額な料金にしているところもあります。
 
やっぱり、どんな商売でも自己アピールは大切で
『自分はこんなにエラいんだぞ』
『こんな高級な技術をもっているだぞ』
とハッタリをかますことで、多くの人をひきつけるような説得力はでるものです。
(これを心理学的に言えば「威光効果」といいますが) 


しかも、心理カウンセラーは人間心理のプロフェッショナルですから、自分が1時間数万円の価値があるように見せかけるのはお手のものです。
 
繊細な神経のために対人関係に悩んでいたり、就活や仕事がうまくいっていなかったりする人は、本当はこのような心理カウンセラーにかかるより彼らのマネをするほうがよっぽど悩みの解決になるのですが、結局、それができないから心理カウンセリングというものが必要なんですよね。

そんなわけで、やっぱり心理カウンセリングは心のお悩みを抱えている人たちには必要不可欠な職業ではあるのですが、その料金に関しては、あくまでもランニングコストや価値づけのために高い安いの差があるだけなので、そんな事情とご自身の経済状態とを勘案して選んでもらうといいと思います。
(イヤ、これは相場の最低料金でやっている私の自己弁護ではありませんよ、決して・・・。一人でも多くの人の力になろうと思ったらなかなか上げられないんです(泣))
 
ちなみに1時間6千円というのが最低の相場であって、5千円以下のところは初心者カウンセラーが練習も兼ねてやっている、というところがほとんどです。
 
ですから相場よりも安いところは、やはり訳ありであると考えてもらっても間違いではありません。
 
料金に関してはそんなところなので、ふところ具合と提供カウンセリングの内容とを考えて決めればいいと思います。


事前準備はどうする

次に準備としては、よりスムーズにカウンセリングを進められるように、状況を頭の中でまとめるか、紙に書いておくといいかもしれません。

たとえば、

  • いまの悩みや困っていること、症状など
  • 症状や悩みが始まったのは、いつ頃からなのか
  • 思い当たるきっかけは
  • 生活に支障があるか
  • 心療内科や精神科などの通院歴はあるのか
  • 他のカウンセリングにかかった経験があるかどうか

などです。


ただ、事前に自分でまとめてしまうと、そこに偏見や思いこみなどがはいってしまうこともあるので、あえてなにもせず、心理カウンセラーに話を引き出してもらうのも一法です。

あとはホームページなどでカウンセラーの顔を見ておくと、すこし安心です。
男性か女性かもわからず、どんな人となりなのかもわからない人にいきなり会うのは緊張しますからね。
自分がリラックスしてつきあえるカウンセラーを選ぶのも、カウンセリングでいい結果をえるためのひとつの秘訣です。

まとめ

  • 料金は場所、宣伝、ハッタリによっておおきく変わり、技術レベルには比例しない
  • 状況をまとめておくと、カウンセリングがスムーズな場合も
  • あえてなにも準備しないのもOK
  • ホームページなどでカウンセラーの顔は確認しておく

心理カウンセラーにできること、できないこと

 医師とはなにが違うのか

心理カウンセラーは医師ではありません。
いや、精神科医が心理カウンセリングをおこなうこともあるので例外もありますが、基本的には医師以外の人間がおこなっているのが普通です。
 
ですから、通常は病気を診断したり、お薬をだしたりすることはできません。
 
カウンセリングオフィスに『薬だけ出してほしいんです』などと、病院とかん違いして電話をかける人も多いようですが、わるいことを期待してもダメです。
 
心理カウンセラーは言葉の専門家ですから、薬や外科的処置などはまったくの範囲外になります。
心理カウンセラーと精神科や心療内科の医師との一番の違いは、言葉で治すか、薬で治すかというところですが、詳しくはまた別のページで解説していきます。

心理カウンセラーは言葉のプロ?

それでは心理カウンセラーには、一体なにができるのでしょうか。
 
言葉だけで一体なにができるんだと多くの人は考えていますが、言葉は言霊(ことだま)とも呼ばれるように、あなたが思っている以上に大きな力が宿っています。
 
おおげさでもなんでもなく、言葉だけで人を生かすことも殺すこともできるぐらいです。
 
たとえば、悲しいことに学校でいじめられて自ら命を絶ってしまう子が後を絶ちませんが、その大半は肉体的な暴力よりも言葉や態度によるいじめが原因なのです。
そして、自殺まではしないもののいじめによって心を病んでしまったり、対人恐怖症などの神経症を患ったりして、まともな社会生活ができなくなってしまう人もたくさんいます。
 
また子供だけでなく大人になってからでも、職場の人の心ない言葉から神経症を患ったり、うつになってしまったりする人もいます。
 
このように言葉というのは、肉体的な暴力以上に人を傷つける力をもっているのです。
 
言葉の威力を理解していただくためにあえて悪いほうの例をあげましたが、言葉というのはこれほど強力な力をもっているのです。
そして、そんな言葉のパワーを人を生かすほうに利用しようというのが心理カウンセリングなのです。
 
それでは、具体的には言葉によってどのように人を生かすことができるのでしょうか。
心理カウンセリングとしてカウンセラーができることは、おもにつぎの3つがあります。
 
ひとつは、安心感や心地よさを与えて心の癒しを提供すること。
ふたつ目は、傷ついた心や病んでしまった心を治すこと。
そしてみっつ目は、生活(人生)のクオリティをあげるための心や意識の使い方をアドバイスすることです。
 
ただし、大半の心理カウンセラーは一番目の癒しを与えるための傾聴カウンセリングしかおこなっていないので、2つ目、3つ目の目的でカウンセリングを受けたい方は、それぞれの専門知識をもったカウンセラーにかかる必要があります。
 
そこで心理カウンセラー探しの目安にしていただけるよう、さきに挙げた3つのカウンセリングについて順に解説していきましょう。

心を癒す心理カウンセリング

前にも述べたとおり、日本では相談者の心を癒す傾聴という技法が現在の心理カウンセリングの主流を占めていて、大半のカウンセラーがこれをおこなっています。
 
これは心理カウンセリング先進国のアメリカでも同様です。
というより、アメリカの心理カウンセリングがそのまま日本に輸入されて普及してしまったと言ったほうがいいでしょう
 
先進国の技術がそのまま受けられるというと素晴らしいことのように思われるかもしれませんが、残念ながら現実はそうではありません。
 
と言うのも心理カウンセリングは、おなじ人間を対象としたものでも外科医療とかダイエット法とかとちがって、そのまま日本にもってきてもそれが通用する世界ではないのです。
 
肉体の構造は人種によってそれほど違いはありませんが、心のほうは住んでいる地域の環境や文化によっておおきく違ってくるからです。
 
そんな違いから、日本の心理カウンセリング界でどのような問題が起きているのか、具体的に説明しましょう。
 
まずアメリカでの心理カウンセリングは、テレビドラマなどでもよく見られるように、離婚したとか、事故や犯罪にまきこまれて心にトラウマを負った際に利用されることがほとんどです。
 
要するに、心の癒しが必要とされるときに心理カウンセリングが用いられるのです。
 
ですから相談者の話をじっくりと聴いてあげて、心にたまった不安、恐怖、不満、怒りなどをすべて吐き出させるという傾聴カウンセリングが有効なのです。
 
それに対して日本では、離婚のショックを和らげるために心理カウンセリングにかかる人はほとんどいません。
 
また事故はともかく、犯罪に巻きこまれる割合はアメリカに比べると格段に低いうえ、万一そのような悲劇に見舞われてもそこから立ちなおるために心理カウンセリングを利用しようという文化は根づいていないので、そのような人もほとんどいません。
 
要するに、日本人には心の癒しを得るために心理カウンセリングにかかるという意識はないのです。
 
それならば、一体どのようなケースで日本人は心理カウンセリングのオフィスを訪れるのでしょうか。
 
ひとつは神経症やうつなど、心を病みかけたり、病んでしまったりしたときです。
言うなれば、治療効果を期待する民間療法的な利用の仕方です。
 
そしてもうひとつは家族の問題、とくに子供の不登校や引きこもりの問題をかかえてしまったときです。
 
実際に、このふたつのケースで心理カウンセリングの利用者の大半が占められています。
 
そして、残りのほんのわずかな利用者のなかに、心の癒しを求める人と、生活(人生)のクオリティをあげたいという3つ目の目的をもつ人とがいるという感じです。
 
ですから、文化的に日本では治すための心理カウンセリングが圧倒的に必要とされていて、次点で生活(人生)を変えるための心理カウンセリングと傾聴カウンセリングが求められているというかんじです。
 
にもかかわらず、心理カウンセリング後進国の日本では心理カウンセラー自身もそのことを知らないため、治療を求める人に一時の癒しを与えるような的はずれなカウンセリングをおこなっていることがそこかしこで見られます。
 
心理カウンセリングを受けたことのある人の感想の大半が、
「ただ話を聞いてもらっただけで、何の解決にもならなかった」
というもので占められているのには、そんな理由があるのです。
 
ただ、それだけなら心理カウンセリングというもの自体の評価が下がるだけで、とくに問題というほど大ごとではありません。
 
問題なのは適切な対処がなされず、症状を深刻化させてしまったり、手遅れにさせてしまったりするケースがあとを絶たないことです。
 
神経症でも、摂食障害のように命にかかわるものもあります。
また不登校や引きこもりのケースでは、延々と解決されないままに時が過ぎて、人生が取り返しのつかない状態になってしまうこともあります。
 
もちろんどちらも傾聴カウンセリングで解決できるものではないのですが、いま現在でもそれをカウンセラーが知らないままに対応しているケースがほとんどで、症状を深刻化させたり、手遅れになったりする人が量産されています。
 
さらに不登校や引きこもりのケースでは、より事態は複雑です。
 
と言うのも不登校や引きこもりというのは、日本以外ではほとんどみられない日本特有の文化的症状なので、その正しい対処法は日本で専門的に臨床研究をしているカウンセラーしか知らないのです。
 
そのため、あるカウンセラーは自分から話をするはずもない不登校や引きこもりの子を相手に傾聴カウンセリングをおこなおうとして、二人ともおし黙ったままで1時間過ごしてしまったというようなマンガのようなことをやっていたり、またあるカウンセラーは親御さんに対して、「お子さんが自発的に動きだすのを待ちましょう」と、親御さんのほうを対象としたカウンセリングをおこなったりしています。
 
親御さんが悩みから解放されて心から安心できるには、悩みのおおもとの原因である子供の不登校や引きこもりが解決する以外ないのですが、親御さんのほうも自分の気持ちを吐き出して一時的に楽になることでカウンセリングにはまって通い続けて、そんなことをしているうちに子供のほうは手遅れになってしまうというケースも少なからずあります。
 
効果のある傾聴カウンセリングが事態をより悪化させてしまうというなんとも皮肉なオチですが、そのような悲劇にあわないためにも、心理カウンセリングを利用しようとする際は、ご自身の目的とカウンセラーの提供できるカウンセリングとが合っていることを事前に確かめる必要があります。
 
そんな助けになるよう、残りのふたつのカウンセリングを解説していきましょう。

心を治す心理カウンセリング

治す心理カウンセリングというのは、むしろ心理療法と言ったほうがいいかもしれません。
両者の違いについては、【心理カウンセリングと心理療法の違い】で解説していますが、簡単に言えば、通常の社会生活に困難をきたすほどの神経症などを対象としたより治療的なカウンセリングが心理療法になります。
 
ただ、この治すカ心理ウンセリングにはもうひとつ重要な対象ケースがあります。
それは不登校や引きこもりです。
 
不登校や引きこもりの人たちは、勉強がいやとか働くのがいやといったような単なる甘えからきていることはほとんどなく、対人緊張や視線恐怖、摂食障害自傷行為、ネット依存など様々な心の病をかかえていることがほとんどです。
 
また最近では、発達障害からくる不登校や引きこもりも急激に増えています。
 
ですから不登校や引きこもりのケースには、不登校や引きこもりを解決するための専門知識と神経症などを治すための心理療法の技術の両方が必要になります。
 
これが心を治すための心理カウンセリングですが、主なものには精神分析催眠療法認知行動療法、家族療法があります。
そのほかにも道具を使うものに箱庭療法アートセラピー、演劇療法などがあり、日本発祥のものには内観療法森田療法などがあります。
 
さらに催眠療法をアレンジしたものにインナーチャイルドセラピーというものもあり、これは幼少期のトラウマを解消するのに用いられます。
 
それぞれの心理療法については改めてくわしく解説していきますが、私が実践しているものに関しては、私のサイトのそれぞれのページをご参照ください。
 
催眠療法
認知行動療法
インナーチャイルドセラピー

人生の質を高める心理カウンセリング

一般的に心理カウンセリングは、心の問題でふつうの生活が困難になっている人が、健全な生活を取り戻すために利用することがほとんどです。
 
しかし、西洋医学にも健康を回復させる医療と肉体を見栄えよく整えるような美容医療とがあるように、心理カウンセリングにも心の健康を回復させる技法のほかに生活のクオリティをあげるための技法もあるのです。
 
主なものとしては3つあります。
 
ひとつは、スポーツや競技のためのメンタルコントロールです。
 
欧米では昔からスポーツにおけるメンタルコントロールの重要性が知られていて、オリンピック選手やプロスポーツ選手のあいだでも広く取り入れられてきました。
 
そして日本でも、最近になってメンタルコントロールの効果が認識されてきて積極的にトレーニングを取り入れるスポーツ選手も出てきました。
 
このようなスポーツにおけるメンタルコントロールについては、また別の機会に詳しく解説していきます。
 
それから2つ目は、仕事のストレスを解消したり、良好な対人関係を築けるようにしたりするための心の使い方をアドバイスする心理カウンセリングです。
 
気持ちのもちようは、スポーツや競技だけでなく、仕事においてもおおきな影響を与えてきます。
いやいや仕事をするのか、前向きな気持ちで仕事をするのかによって効率は全然ちがってきますし、ストレスをポジティブな力に変えることで、より良い仕事につなげることもできます。
 
このように、自分の能力を最大限に発揮していま以上の最高の結果を求めたいという人の希望にこたえる心理カウンセリング技法もあります。
 
そして3つ目は、上に説明したスポーツや仕事といったひとつの分野だけでなく、人生全般において望むような結果を手に入れたいという人のための心理カウンセリングです。
 
人生に大きな影響を与えるものに『運』があります。
人の何倍も努力したり、あるいは、人よりもかなり優れた才能をもっていたりするのに、運が悪いために人並み以下の結果しか出せない、という人はたくさんいます。
 
あるいは、なに不自由のない暮らしをしていたのに、ある日突然なにかの不幸や災難に見舞われて人生が台無しになってしまう、ということもあります。
 
大抵の人は、そのような不運にさらされると「運が悪かった」とあきらめるか、なんとか状況を改善しようと、さらに努力を重ねるか、という行動をとるでしょう。
 
しかし心理学では、運も心の使い方しだいでコントロールできると考えられています。
そして、もちろんその方法もいくつかあります。
 
ですから、運が悪くて人生がうまくいかない人も、そこそこ順調な人生を送っている人も、今以上に運をよくして、自分の理想とする人生を創りあげることが、心理学の技術と知識を活用することで可能になるのです。
 
そんな方法をアドバイスする心理カウンセリングもあるのです。
 
 
ここで紹介したような生活(人生)のクオリティをあげるための心理カウンセリングはまだまだ少数派ですが、心理学に興味をもつ人が増えつつある現状ですので、このような変わり種の心理カウンセリングも徐々に増えてくることと思います。
 
3つ目の運を良くして理想とする人生を創るための方法については、こちら【人生のしくみはこうなっている】で詳しく解説してあるので、人生を変えたい、開運したいという方は、ぜひご参照ください。
 

まとめ

  • 心理カウンセラーは病気の診断や投薬治療はしない
  • 心理カウンセリングには様々な技法、種類があり、それぞれのカウンセラーによってできること、できないことがかなりちがってくる。
  • 一時の癒しを与えるカウンセリングと根本から悩みを解決させるカウンセリングとがある
  • 生活(人生)のクオリティをあげるためのカウンセリングもある

心理カウンセラーってどんな人

心理カウンセラーの素性はいろいろ

ひと口に心理カウンセラーと言っても、その経歴、素性は様々です。
 
オーソドックスなパターンとしては、大学や大学院で心理学を学んできたという人です。
臨床心理士の資格を持っている人は100%このパターンです。
受験資格が大学院卒業となっていますからね。
 
また、臨床心理士以外にも心理系の資格はたくさんあって、大小さまざまな団体が発行している資格を挙げれば数十ではきかないほどあると思います。
 
ただ心理カウンセラーになるのに何かの資格が必要かというと、そうではありません。
 
心理カウンセラーは医師のように病気の診断をしたり、投薬や外科的治療を施したりすることはないので、誰で
も心理カウンセラーになることはできるのです。
 
カウンセリングって簡単に言ってしまえば、人の相談にのることですからね。
(本質はぜんぜん違います。詳しくは『心理カウンセリングは人生相談?』をご参照ください)
 
学校の先生や会社の上司、スナックのママなど人生経験を積んだ人であれば、だれかの相談にのってあげてなんらかのアドバイスをしてあげることもできますよね。
生徒や部下の相談にのるのに、いちいち資格がなきゃダメなんて言われるとほとんどの人が無資格行為の犯罪者になってしまいます。
 
ですから、カウンセリングには何の資格も必要ないのです。
 
ただし、相談に対して適切な解決策を提案できる優秀な心理カウンセラーというのは、だれでもなれるわけではありません。
 
いくら立派な資格や肩書があっても、相談者に適切なアドバイスをしたり、悩みから解放できるよう導いたりできるだけの技術や経験、人間性がなければ心理カウンセラーとして失格だと言えるでしょう。

心理カウンセラーいろいろ

人を説得できる話術さえもっていればできるのがカウンセリングですから、カウンセラーの中にはさまざまな経歴、素性の人がいます。
 
教師、会社員、占い師、ヤクザ、ヤンキー、引きこもり、ニート
 
あまりにもバラエティーに富みすぎていて、ちょっとビックリしましたか。
 
ヤクザや引きこもりだった人にカウンセリングなんかできるの?
と疑問に思われるかもしれませんね。
 
でも、お勉強がよくできて普通に小、中、高、大学と進学して、場合によっては大学院まで出て心理カウンセラーになりましたという人に、人生に挫けそうな人、どん底から立ち直ろうとしている人の気持ちがわかるでしょうか。
 
あなたは、『人の心をあやつるのって面白そう』、『人の心の裏側を見てみたい』みたいなノリで心理カウンセラーになった人に自分の悩みを聞いてほしいでしょうか。
 
そう考えると、やはり心理カウンセラーには挫折や困難を乗り越えてきたり、様々な世界を経験してきたりしたような人のほうが向いていると思いませんか。
 
実際、いろいろな職業を経験した人や人生につまづき転んだりした人たちが、自分の経験を生かして人助けをしたい、という気持ちで心理カウンセラーになることが多いのです。
 
もちろん、臨床心理士やその他の心理系の資格をとっている人のなかには、不登校や引きこもりを経験していたり、心に大きな傷を負っていたりする人もけっこういますので、資格をもっていない人が優秀で、もっている人がダメということはありません。
 
というわけで、心理カウンセラーには様々な人がいるのですが、その良し悪しを判断するには資格や肩書よりも人間性をみていくことが大事です。

 

心理カウンセリングと心理学の関係は?  

心理学というのは、人間の心の働きや心から生じる行動や身体的反応に関して研究する学問です。
もっとかんたんに言えば、『なぜ、そういうことをするのか』ということを考える学問ですね。
 
心理学は、もともとは精神医学的な分野で研究がなされてきたのですが、いまでは医学のみならず、教育、経済、産業といったあらゆる人間の活動において研究がなされていて、さらにそれぞれの分野でもより細分化されて研究されています。
 
例えば、産業全般に関する人間心理を研究する産業心理学では、次のようにあらゆる角度から人間心理が研究され、その心理コントロール技術が確立されています。

  • 労働者が心地よく、効率的に作業できる環境作り
  • 会社組織をうまく運営するための社員のマネジメント法
  • 上司や部下といったそれぞれの立場からの仕事への取り組み方、心構え
  • それぞれの業種に応じた営業マニュアル
  • 消費者の行動分析

 このように産業のあらゆる場面での人間心理を研究して、最善の結果を出せるようシステムづくりをするのが産業心理学です。
 
ただし産業心理学だからといって、医学や教育などほかの心理学と無関係かというとそうではありません。
 
例えば、労働環境を良好なものにするために社内や工場内の内装や配色を変えることがありますが、これは色彩心理学の応用になります。
 
この色彩心理学は、経済活動である飲食店の看板や内装などに当たり前のように利用されています。
 
また、教育の分野でも教室などの配色にも応用可能ですし、病院の内装などにも応用することで、健康回復効果も得られます。
 
このようにひとつの分野の研究が経済、産業、教育、医学など他の多くの分野で効果的にもちいられることは珍しくありません。
 
これは色彩心理学だけでなく、発達心理学認知心理学、行動心理学、犯罪心理学など、ほとんどの◯◯心理学というものについても同じことが言えます。
 
人間の心理、すなわち心の動きは、ほぼすべての活動についてまわるわけですから、当たり前と言えば当たり前。
それをカテゴライズすること自体がむしろ無理があるということだとも言えるでしょう。
 
ただ学問として研究、解説するときに名称がないと不便なので、それぞれの名前や分類は便宜上つけていると考えてもらってもいいでしょう。

人間の心身の健康を扱う臨床心理学 

というわけで、心理カウンセリングと心理学との関係を説明するために、ここでは心理学を大きくふたつに分けておきたいと思います。
 
ひとつは臨床心理学、もうひとつは一般心理学です。
臨床心理学というのは、精神的、肉体的、社会的な悩みをかかえていて日々の生活に困難をきたしていたり、つらさや苦しさを感じたりしている人の心理状態を改善に導くものです。
ようするに治療や癒しに用いる心理学です。
 
そして一般心理学とは、それ以外の心理学全般を指します。産業心理学犯罪心理学、消費行動心理学など、健康面に関係のない分野での心理学の総称です。
 
おおざっぱな分けかたにはなりますが、これが心理カウンセリングと心理学との違いでもあるのです。
 
どういうことかと言うと、心理カウンセリングというのは、臨床心理学の技術と知識で個々の相談者の悩みを解消したり、生活の質を向上させたりするものになります。
ですから、ひろい意味では心理療法も心理カウンセリングのなかに含まれます。
 
そして心理学は、そんな臨床心理学と一般心理学とを合わせたものすべてということになります。
  
まとめ
心理学=臨床心理学+一般心理学
心理カウンセリング=臨床心理学
 
心理学は人間心理全般を研究するもの
心身の健康を扱うものを特に臨床心理学という

心理カウンセリングと心理療法の違い

定義は人それぞれ

心理カウンセリングと心理療法とは、厳密な定義の違いがあるわけではありません。
 
心理療法というのは、心理カウンセリングの一種であると言えます。
逆に心理カウンセリングは心理療法のうちのひとつの技法であるという場合もあります。
 
これはカウンセラー個人個人で心理カウンセリングや心理療法に対する考えかたが異なっているからです。
ただ、そんなあいまいなままでは解説するにも不自由なので、このブログでは私なりの定義を紹介しておきたいと思います。
 
私は、【対象とするお悩みや症状】と【使用する技法】のふたつの面から、両者を定義分けしています。
 

お悩み、症状別の定義

お悩みや症状で言うと、次のとおりです。
 
心理カウンセリングのひとつの役割は、仕事、恋愛、夫婦関係、子育て、その他対人関係のトラブルや悩みに対して、それらにうまく対処できるように心の持ちようや使いかたをアドバイスするというものになります。
 
それからもうひとつの役割は、精神的なつらさや苦しさをうったえる人に対して、それらをうまく解消できるよう導いていくというものです。
 
それに対して心理療法は、治療的側面のつよい心理カウンセリングと言えます。
 
ですから精神的な症状にとどまらず、肉体的不調まで引き起こしている人、日常生活に支障をきたしている人、まわりの人におおきな負担や迷惑をかけている人などに対する心の治療となります。
 
 
ようするに、悩みや症状のかるいケースは心理カウンセリング、おもいケースは心理療法で対応するということになります。

  

カウンセリング技法による分け方

施療に用いる技法についていえば、心理カウンセリングは主に『傾聴』や『説得』、『アドバイス』ということになるでしょう。
 
臨床心理学の世界では、この中でも『傾聴』が最高の技法とされています。
 
理由はまた別のページで説明しますが、そんなコンセンサスがあるため心理学の最高資格(?)と言われる臨床心理士も、この傾聴カウンセリングしかしらない、できないという人が大半となっています。
 
しかし実際は、この傾聴は離婚のショックとか、対人関係の悩みといったような軽い段階の悩みにしか効果を発揮しないので、全国的に【心理カウンセリング=傾聴】という認識が広まってしまっている現状で適切な更生の機会を失い、症状を悪化させられてしまうという人たちも増えています。
この問題についても別の項でお話します。
 
他方、心理療法の技法は細かく分けると100以上あり、ピンキリなので、それはそれでややこしい状況ではあります。
 
ですから、一概にどれが良い悪いということは言えませんが、基本的に深刻な症状に対して効果がたかいのは、潜在意識(無意識)に働きかけるヒプノセラピー催眠療法)のようなものです。
 
なぜならば、心理療法を必要とするほど深刻な症状の人は、顕在意識(物事を考えたり、感じたり、判断したりする意識)の理性では止められないほど潜在意識が暴走してしまって、自分で自分をどうにもできない状態になってしまっているからです。
 
自分で自分の行動や言動がコントロールできない、人の言うこともまともに理解できない、判断できないという状態です。
 
このような症状は潜在意識の異常から起こっているので、その治療にはやはり潜在意識に働きかけることが必要になってきます。
 
心理カウンセリング、とくに傾聴は、あくまでも顕在意識(物事を考えたり、判断したりする通常の意識)に働きかけるものなので、こういった症状にはまったくと言っていいほど効果はありません。
 
心理カウンセリングと心理療法の違いをまとめると、以下のようになります。

  •  心理カウンセリングと心理療法では扱う問題の深刻度合いが違う
  •  心理カウンセリングと心理療法では扱う問題の深刻度合いが違う
  •  心理カウンセリングは主に傾聴という技法を用いる
  •  心理療法には多くの技法があるが、潜在意識に働きかけるヒプノセラピー催眠療法)のようなものもある

心理カウンセリングは人生相談?

最近,テレビに心理学者や心理カウンセラーといった肩書をもつ人が、しょっちゅう登場するようになりましたね。
また◯◯心理カウンセラー、◯◯心理士など、様々な資格がとれるという通信教育や専門学校(?)なども増えてきました。
 
私が、人間心理に興味を持って勉強し始めた30年前にはありえなかった状況です。
 
しかし拝金主義一色だったバブルが弾けて、追い打ちをかけるように起こった長びく不況や数々の天災などの影響もあるのでしょう、多くの人々が徐々に物やお金から心というものに目を向け始めました。
 
そんな流れから、昨今の心理ブームが到来したのかもしれません。
そして、それまでは日の目を見ることがなかった心理カウンセリングにも脚光が浴びせられるようになりました。
 
ただ本当の心理カウンセリングは、テレビのバラエティー番組でやっているようなお悩み相談、人生相談みたいなものとは少し違います。
単なる人生相談なら、学校の先生や先輩、信頼のおける職場の上司でもかまわないわけですし、場合によっては占い師や飲み屋のママさんなどでもいいかもしれません。
 
それでは、それら人生相談と心理カウンセリングとでは、一体なにが違うのでしょうか。 

 

心理カウンセリングは心をみる

心理カウンセリングでは人生相談のように起きている問題ではなく、当事者の心に焦点をあてていきます。
 
さらにその先にある目的はと言うと、これは私独自の考えになるかもしれませんが、心理カウンセリングの目的はあなたの心が幸福感や満足感で満たされること、すなわち、あなたが幸せになることなのです。
 
たとえば、あなたが会社勤めをしていて、いつかは海外でボランティアをしたいという夢をもっていたとします。
そして貯金もたまったし、そろそろ仕事をやめて海外に出ようかどうしようか迷っていて上司に相談にのってもらったとしましょう。
 
もしあなたの勤める会社が、誰もがあこがれる名のとおった大企業だったら、しかもあなたが有能で責任ある部署を任されていたら、上司はどう判断するでしょうか。
『そんな一生を棒にふるようなバカな真似はよせ』とアドバイスしてくれるかもしれません。
 
それは、もちろんあなた自身の今後の生活のことを思ってのことでしょうが、それ以外にも会社にとっての損失とか、残った社員にかかってくる負担とか、場合によっては上司としての監督責任などまで考慮に入れてのアドバイスになっているかもしれません。
 
また不登校の子に対して親がするアドバイスは、子供の気持ちや思いなどより、もうほぼ100%『学校なんかやめられたらたまったもんじゃない』という、自分の都合、感情が最優先になっています。
 
このような人生相談に対して、心理カウンセリングでは目に見える事情や環境ではなく、あなたの心、子供の心を最優先に考えます。
 
どうすれば、あなたが、当人が本当に幸せになれるのか、ということです。
 
話は若干それますが、心理カウンセリングや心理療法であつかうことの多い対人恐怖症や強迫神経症など各種の神経症や拒食症、過食症などの摂食障害、ギャンブルや買い物、ネットなど各種の依存症、抑うつなどといった心の病は、極論すれば幸せでないことが根本の原因なのです。
 
幸せに満たされた日々を送りながら心の病気になった人を、私は1人も知りません。
認知症や先天的な精神疾患、脳の機能異常によるうつなどは身体の病気なので、幸せにつつまれて生活している人にも起こり得ます)
 
実際に幸せというのは、あらゆる心の病気を根本から治す万能薬なのです。
 
ただ幸せとは形のある物ではないので、薬を処方するみたいにかんたんに幸せを提供することはできません。

そこで根本療法のかわりに対症療法として、心理カウンセリングや心理療法では心の状態をコントロールする技術で各種の心の病気を改善させているのです。
 
 
というわけで話をもとに戻すと、やりたいことを我慢しながら会社勤めをしたり、行きたくない理由があるのに無理に学校に行ったりすることは、まわりの人を満足させるだけで当人は決して幸せにはなれませんし、場合によっては心を病んでしまうこともあります。
 
これは結局、心を無視した判断をしているからなのです。

心にある答えを探るのが一流の心理カウンセラー

それならば心理カウンセリングは、本人がやりたいということをただただ後押しするだけなのかというと、そうではありません。
 
だいたい本人が本当にやりたいこと、幸せになれることなら、なにも迷うことはなく、誰かに相談する前にさっさとやってしまっています。
迷っていたり、誰かに相談したりするということは、自分でも本当にそれが幸せにつながることなのかどうかがわからない、ということなのです。
 
それでは、一体どうすれば適切なアドバイスが送れるのでしょうか。
 
いま見てきたように、一般の人の判断はまわりの状況や個人的都合などからのアドバイスとなります。
これは、正しい場合もあれば間違っている場合もありますので、吉と出るか凶と出るかはコイントスで決めるのとそう変わらないでしょう。
 
本当に霊感のある占い師なら、正しい答えをある種の能力によって導きだしてくれるかもしれません。
ただし、本当に能力のある占い師はそうそういないため、出会うこと自体が至難の業になります。
ですから占いにたよっても、やはり当たるも八卦当たらぬも八卦となってしまいます。
 
それならば、心理カウンセリングはどうでしょうか。
 
手前味噌にはなりますが、正しい技術をもった心理カウンセラーにかかれば、ほぼ100%適切なアドバイスを得ることができます。
なぜならば、その問題の答えをあなた自身の心の中から見つけだすからです。
 
そう。
 
心理カウンセリングというのは、あなた自身も気づいていない心の奥にある真の望みや思いを浮かびあがらせ、問題解決に導いたり、心の病気を治したりする技術なのです。
 
そして究極には、あなたを真の幸せに導くための技法でもあるのです。

これが心理カウンセリングと人生相談の決定的な違いです。

 

発想力を育てよう

高校2年の娘は時々「小さい頃にお母さんとした散歩、楽しかったなぁ。」といいます。
 
小学校の時に貰った感謝状にも「お母さん、いつもありがとう!また散歩に行こうね」と書いてありました。
 
「なんで?」
 
家族で旅行も行ってるし、キャンプも行ってる、動物園も遊園地も‥。なのに一番楽しいのがなんで散歩やの?
 
散歩と言ってもおやつやおにぎりを持ってウロウロするだけです。
幼稚園の帰りだったり、買い物のついでだったり。
 
ただ曲がり角に来ると親子3人でじゃんけんをします。
勝ったものがどの道がいいか選ぶのです。
自分の行きたい道があるなら勝ちつづけなければなりません。
子どもたちはどこにつくかわからない道にドキドキしながら進んで行きます。
 
「ほんまに帰れるんかなぁ」
と不安になったり、「大丈夫やん!」て励まし合ったり。
私は大概「わかれへんでーっ。アメリカに行ってしもたらどうする?」とかいって子どもたちをビビらせるのが楽しいのですが。
 
疲れてくると近くの公園とかお社で、おにぎりやおやつを食べて一休みします。
そして家にたどりつくまで冒険は続くのです。
 
この前、保育所でも久しぶりに子どもたちとこのお散歩をしてみました。
帰ってから子どもたちが「楽しかったなぁ。」と言っていました。
 
私はキッザニアが好きではありません。
色々な仕事がリアルに体験できるらしく、今は大人も楽しんでいると聞いているのですが。
 
それにそこそこ値段が高い!
行ったらその場はきっと子どもは喜ぶでしょうね。
 
でも記憶に残る思い出になるのでしょうか?
なりきって遊ぶのなら保育所でもしていますよ。
 
新聞紙をドレスに見立ててお姫様になったり、小さくなってしまった色々な画用紙を切り貼りしてゴージャスなドレスにしたり。ダンボール箱はユニークなキッチンになったりするのです。
 
「おもしろいねぇ、すごいやん!」
子どもたちの発想力に驚かされます。
 
私が感心すると子どもたちも得意そうに笑顔を見せてくれます。
 
完璧な道具は必要でしょうか?
足りないなら自分の工夫やイマジネーションで補うことはできませんか?
 
子どもたちに全てを満たす必要はないと思っています。
満たしてしまったらそれで終わり。
その続きはないのです。
 
だってそれは大人が用意したおもちゃに過ぎないから。
子どもにはすばらしい発想力があります。
 
ただのお散歩がワクワクドキドキの探検になったり、押入れが秘密基地になったりして、その中で自分たちだけの物語が始まるのです。
 
すごくお金をかけて作った場所、立派なおもちゃ。
それは大人が自己満足を満たしているだけではないでしょうか。

 

子供の発想力を育てる

かまくら作り

あるもので楽しむ工夫

 

母親は孤独

子どもを産んだばかりのお母さんは、ホッとすると同時に次第に孤独を感じ始めます。
 
子どもが産まれてすぐにお母さんという一生つづく任務を負わされ、それは毎日休みなしにつづきます。
 
誰も褒めてくれない、
子育てはして当たり前、
乳児の時は夜泣きで一晩中夜眠れないこともあります。
 
私は息子を産んですぐにそれを感じました。
自分がインフルエンザの最中、息子は私以外でないと泣くし、お乳をあげないといけない、頭がボーっとしながら息子を抱いていた記憶があります。
 
その時私は思いました。
「誰も私を助けてくれない!夫だって、母だって。私の周りは敵だらけだ」と。
 
そう思いながら子育てをつづけていました。
私以外子どもを守れる者はいない!
子どもは母親の分身なのだと思いこんでしまっていました。
 
あまりにもバタバタと毎日の生活に追われて、残念ながら私には子育て中の記憶がとんでいます。
娘に「私の赤ちゃんのときどうやった?」と聞かれても「どうやったかなぁ?」としか答えられず怒られてしまいます。
 
でも子育ての記憶がないのは私だけではないようです。
私の義母も「毎日が必死でよく覚えていないのよ」と言っていました。
私の友人たちも「子どもが10歳くらいまではあっという間で覚えてないわ」と言います。
 
そうやって、毎日バタバタと仕事をしたり子育てをしたり家事をしながらいつの間にか子どもは成長していました。
私の息子は二十歳になります。
 
今なら分かります。
私は孤独ではなかった。色々な人に助けられて子どもを育てていたのだと。
 
子どももそれを少しだけですが、理解して成長しているようです。
母親は孤独です。
とても、とても‥他の育児経験者はみんなそれを知っています。
 
辛くなったら弱音を吐いてみてください。
誰でもいい、近所のおばあさんでも!
きっと聞いてくれるはずです。
 
それに辛そうなお母さんを気にしてみてくれているかもしれません。
「ほんまに、よう頑張ってるなぁ。偉いなぁ」
 
そう言ってくれるはずです。

 

母親の孤独



 

子供がまっすぐに育つ子育てのヒント

保育士みみこ先生の子育てサプリ

天地真理からみみこ先生のブログご紹介

子育てには正解がありません。

虐待などの犯罪行為でないかぎり、どのような育て方をしてもそれは親御さんの自由です。

 

ただし、子供は親のオモチャでもあやつり人形でもありません。

人格をもった一個の人間なのです。

 

ですから接し方、育て方におうじた反応が返ってきます。

不適切な接し方、育て方をすると性格面や能力面でムラがでてしまい、親を困らせるような問題行動をとったり、精神疾患になったりすることがあります。

 

脳科学の側面から子供の脳の発達を研究しておられる福井大学教授で小児精神科医の友田明美先生が、ハーバード大学との共同研究で1500人の子供の脳をMRIで調べたところ、不適切な接し方、育て方(マルトリートメント)をされた子供の脳は変形していたということです。そして、それが様々な問題行動を引き起こす大きな要因となっているということでした。

 

私は20年以上前から不登校や引きこもり、家庭内暴力摂食障害などの神経症、非行といったあらゆる子供の問題は、大半が育て方に原因があると言い続けてきましたが、それが近年になってようやく科学的にも証明されたかたちになりました。

 

冒頭では子育てには正解がないと書きましたが、じつは不正解はあるのです。

子供が問題行動を起こしたり、精神を病んだり、犯罪に走ったりしたとすれば、それは先天的な資質があった場合をのぞけば、やはりどこかで育て方をまちがってしまったのです。

 

もちろんすべての親は子育ての初心者なので、いっさい間違いをおかさないという人は一人もいません。

人間のすることですから子育ても間違えて当たり前。むしろどんどん間違えていいのです。

たくさん間違えるということは、それだけ子供のことを考えていろいろしてやっているということだからです。

 

ただし間違えたときには、子供からそれに対するリアクションがかならず返ってきます。

そこでちゃんと修正できるかどうかが、うまく子育てできるかどうかの違いとなってくるのです。

 

間違いに間違いをかさねていくと、どんどん子供の心は不安定になっていきます。

それでもおなじような過ちをくり返しつづけると、子供の一生も家族全員の生活も破綻させるような、とり返しのつかない問題に発展してしまうこともあります。

 

子育てというのは、この世のどんな仕事よりも大事で価値のある仕事だと私は考えています。

そんな思いから私は、不登校や引きこもりの対処法として『育てなおし』というものを提唱しています。

脳科学の見地からしても、親が適切な接し方に変えると変形した脳のかたちも改善するというのです。

 

そこで、子育てに悩めるあらゆる世代の方々に子育てのヒントとしていただけるよう、子育てのプロである保育士のみみこ先生にこのブログを書いてもらうことにしました。

ベテラン保育士であるだけでなく、グラフィックデザイナーとしての経験もおもちなので、すてきなイラストもサラサラと描いてくださいました。

 

そんなみみこ先生の子育てブログですが、この育て方以外は全部ダメというような厳格なものではありません。

『絶対これが必要』という薬ではないけれど、ちょっと栄養が足りないなというときに気軽に飲めるサプリのように、あなたの子育てのちょっとしたヒントになればというお考えでタイトルは【子育てサプリ】ということになっています。

 

乳幼児をかかえてこれから本格的に育児をしていかれるという方にも、お子さんが小学生、中学生、高校生になってそれぞれの年代に応じた接し方がわからずとまどっている方にも、お子さんの不登校や引きこもりに悩んでいる方にも、きっと役立てていただけることと思います。

 

 

どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

はじめまして、保育士みみこです

保育士みみこ


保育士のみみこです。これからよろしくお願いします。

私は、大学生と高校生の子どもを持つ、保育士歴20年の子育ても職歴も中途半端な50代の主婦です。

 

この前保育所で「先生、何歳に見える?」と聞くと「24歳?」と言われ、「よくわかったね。」とムギューっと抱きしめてしまった割といいかげんな保育士なのですが、でも保育はプロ!

私自身が保育の現場で実践してきたことや子育てについて思うことなど、色々おしゃべりしていけたらと思っています。

 

「そうだそうだ」と同意していただけることも、「それはちょっと違うんじゃないの」と納得できないこともあるかと思いますが、ほんの少しでも皆様の子育てのヒントにしていただけると嬉しいです。

 

私は今は企業の小規模保育園に勤務しています。子どもは7人で保育士は日々二人体制で保育しています。

以前はいくつもの保育所をもつ認可園に努めてしましたが、行事に追いまくられている保育に嫌気がさして、自分の目指す保育ではないと思い3年ほどで辞めてしまいました。

 

保育所にもホントいろいろあります。

自分の思う子育てや、子どもの性格なども考えて選んであげてください。

 

ある保育所では発表会の時、合奏が苦手な子どものキーボードの電源を抜いて音を出なくしたり、鈴がならいようにしたりしていました。

ちょっと考えられないですよね。 

演奏していることを子どもは楽しんでいるのでしょうか?

 

おおきな舞台に立たせると大人はすばらしい演奏をさせなければと思い、子どもの思いは二の次になってしまうようです。

場所に振り回されて子どもに楽しく演奏させられないなら、初めからおおきな舞台でやらなければいいんです。

これは子どものための発表会なのですから。

 

そういえば息子の5歳の時の発表会、息子は舞台のど真ん中に立って何もせず、突っ立ったままでした。

それはそれで、情けなかったのですが‥。

 

なかなかお母さんが思うように子どもは動いてくれない・・・

それが子育てですよね。

何もできない子