愛の力が健全な心身を育てる
心のない愛情表現はニセモノ
私は一貫して、子育てには愛情が不可欠であると言いつづけてきました。
しかし、この愛情というものを情緒的、観念的なものであると考えている人もたくさんいます。
そこで、愛情というものは心がかたちになって現れる行動であると定義し、具体的な行動として、スキンシップ、アイコンタクト、語りかけという3つの行動を示しました。
本来ならば、心がともなっての愛情行動なのですが、この3つの行動はカタチだけでも行うことで、相手には自分が愛されていると感じさせることができます。
男性でも女性でも、モテる人、おおくの人から好かれる人というのは、意識的、無意識的にかかわらず、この3つの愛情行動を頻繁に行っている人なのです。
また結婚詐欺師は、ねらった相手に対して、意識的にこれらの手法を駆使して虜にしていきます。
スキンシップ、アイコンタクト、語りかけというのは、それほど強力なマインドコントロール術なのです。
しかし、私が子育てにこの3つの行動を必須条件にしているのは、子供の心をコントロールしようなどという、あざとい考えからではありません。
このようなマインドコントロールでの愛情表現は、しょせんニセの愛情ですので、このようなニセの愛情しか受けていない子は、心や体が不健全なまま育ってしまいます。
そして、心がともなわない愛情表現をする人は、結婚詐欺師とおなじでいつかはボロが出て、諍い、確執がうまれてしまいます。
やはり、人対人の付き合いというのは、親子であっても、いや、親子だからこそ、心がともなっていることが絶対に必要なのです。
ただこのページは、そんな常識的なことを言うために書いているのではありません。
実は、スキンシップ、アイコンタクト、語りかけという3つの行動には、子供の心身を健全に育てるために欠かせない、もっと重大な秘密があるのです。
今回は、それについてお伝えします。
愛の力は物理的エネルギー
あなたも【気】という言葉を聞いたことがあると思います。
病は気から、というあの気です。
一般的には、思いこみなど精神的なもの、という意味で用いられていて、愛とおなじくかたちのないものであると考えられています。
しかし、実際は【気】も【愛】もはっきりと人間の知覚で感じとることのできる物理的なエネルギーなのです。
例えば、電車のなかで隣に体温の高い人がくると、もわっとあつい熱気が伝わってきますね。
これは目には見えなくても、熱という物理的なエネルギーが発せられているからです。
気や愛も、これとおなじようにれっきとした物理的エネルギーなのです。
ただ科学の進歩が、まだそれらを測定できるまで追いついていないため、存在があやふやなままで軽んじられているだけなのです。
我々人間は意識する、しないにかかわらず、つねに体から気や愛というエネルギーを発していて、また受けとっているのです。
気功という健康法があることは、ご存知だと思います。
気功は、自然界にある気エネルギーをとりいれたり、体内に気を巡らせたりして健康の回復や維持、増進をはかるというものになります。
気功法に熟達してくると、意識的に他者につよい気を送って、気を体感させることはもとより、健康の回復を促したりすることもできるようになります。
ただ、ガンが治るとか、神の力だなどと言って高額なお金をとったりしているインチキ気功師や悪徳宗教家が多いため、【気】にはつねにうさん臭さもつきまとっています。
そのような現状なので、気についてはあまり触れたくなかったのですが、愛や愛情行動の重要性を知ってもらうためには避けてとおることはできないため、今回はあえて気の話をもち出しました。
気というのは不思議なパワーでもなんでもなく、ある種の物理的エネルギーです。
そして、その気にはいろいろな種類があり、愛というのも気の一種になります。
この愛の気は、とくに肌の触れあい、視線、言葉をとおしてつよく伝わるのです。
だから、スキンシップ、アイコンタクト、語りかけが、子育てには欠かせないのです。
気というのは【元気】という言葉もあるように、心と身体を健康にさせる働きがあります。
親からふんだんに愛という気を受けて育った子は、当然、心身ともに健全に育ちます。
【気】や【愛】が、物理的エネルギーであることをなかなか理解していただけない親御さんもいますが、そんな方には私が気を送ってご自身の体で体感してもらっています。
私は人間心理だけでなく、整体、カイロ、ヨーガ、気功、武道、武術、そして、各種宗教と、あらゆる面から人間の存在というものを研究してきました。
ですから、大抵の人には物理的エネルギーとしてハッキリと感じてもらうぐらいの気を送ることはできます。
まあ、ここで『神の力で不登校、引きこもりから難病までなんでも治します』と言えないところが、いつまでたっても商売のド素人から抜け出せない私の欠点(?)なのですが・・・
とにかく、気功の修練は一切していない人でも、愛の気はスキンシップ、アイコンタクト、語りかけをとおしてちゃんと伝えることはできます。
ただし本物の愛の気、すなわち愛情を伝えるには、心がともなっていることが絶対条件となります。
気功の世界では、『意は気を導き、気は血を導く』という言葉があります。
これは、意(意識、心)を向けたところに気は流れていき、気が流れたところに血(血液)は流れていくという意味です。
ですから、心を相手に向けながら愛情表現をすることで愛の気、愛のエネルギーが子供に伝わり、そのエネルギーで心身ともに健全に育つのです。
親から強力なエネルギーを受けて育った子とそうでない子には、大きな差ができてしまうのです。
だから、私は一貫して愛情の大切さを訴えつづけているのです。